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言葉の語源

日常、耳にする言葉の意味を調べています。 日本語って知れば知るほど魅力のある言葉ですね。

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日本で多いといわれる名字の一つに「佐藤」があります。皆さんもご存じかもしれませんが、この名字はもとを正せば「藤原」からきているものです。

では、なぜそういわれているのでしょうか。

確かに藤原と佐藤を比べると「藤」の文字は同じです。しかし、なぜ「左」の文字が当てはまるのでしょうか、右でもいいじゃありませんか。もしかすると藤原さんの左にある家の人が使い始めた名字だったりして……。

ほかにも「藤」のつく名字を思い浮かべてみるとフィギアスケートの 安藤美姫、ドラマ『電車男』の伊藤淳史、ほかにも宇藤、江藤、加藤、木藤、女優の工藤、近藤、後藤、斎藤、志藤、須藤、武藤……。こうしてみると結構いっぱいありますね。

この名字の「藤」はもともと藤原氏の藤を表し、「藤」は藤原秀郷の居所である下野国佐野庄、現在の栃木県佐野市の「佐」を表しています。つまり「佐」野の「藤」原という意味です。

俣一節には秀郷の子孫が左右衛門尉の役職を受け継いで、その左にニンベンをつけて人を表したともいいます。いずれにしても佐藤の姓は祖先に藤原秀郷を持つ名族の子孫で、その印として「佐」を特につけたのです。

この秀郷は伝説によると近江の三上山のムカデを退治したとされ、さらに史実に寄れば、天慶3年(940年)平将門を討って関東一帯を支配したとされています。子孫に多くの鎮守府将軍を輩出し、「佐藤にあらずんば人にあらず」と大いに栄えました。

秀郷の子孫には近江の国の名を付けた藤原氏の「近藤」がでたり、子孫の基景が伊勢に移住したため「伊藤」も生まれました。ほかにも平安時代中期の武将、藤原利仁の流れをくむものも多くいました。利仁の子、叙用は伊勢神宮の斎宮神頭だったため「斎藤」となり、利仁の子孫、猛将則明は後藤太と号し、その孫、助明は後藤五郎と称し、加賀の藤原氏は「加藤」となりました。

「安藤」は藤原氏と関係の深い安倍氏が藤の姓を名乗るようになったことから生まれ「遠藤」は遠江守(とおとうみもり)の藤の姓を意味しているのです。

これだけみても、藤原氏の権力がどれほど波紋を広げていたのか感じられますね。


<参考文献>漢字の語源講座
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無題

すごく勉強になります!!!
全く知りませんでした。
by pua 2008/12/23(Tue)22:31:59 編集

無題

puaさん

長年どうしてなんだろう?と思っていたことが解決されました。日本語ってまだまだ奥が深いですね。
by まるる 2008/12/25(Thu)15:55:51 編集
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