言葉の語源
日常、耳にする言葉の意味を調べています。 日本語って知れば知るほど魅力のある言葉ですね。
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すしには「鮓」や「鮨」あるいは縁起を担いで「寿司」という文字を当てはめることもありますが、もともとは「酢し(すし)」という言葉に由来しています。
昔はびわ湖名産の鮒ずしのように5~6月ごろに鮒の腹を裂いて塩漬けにしてから飯と交互に樽へ入れて重石を置き、半年ないしは1~2年熟成させて飯からでた糖分や酸味を含んだ鮒を食べていました。
1800年代にはいると江戸は深川の松ずし、両国の与兵衛ずしなどというお店で「にぎりずし」が始まり、やや遅れて大阪にも移入されて戎橋(えびすばし)南の松ずしという店で江戸風にぎりずしが売られるようになりました。
江戸前ずしという言い方でおなじみの「江戸前」は江戸城前の海で捕れる鮮度の高い魚のことでしたが、その土地が埋め立てられるようになり、のちに江戸湾つまり現在の東京湾近海のことを称します。
今でこそ日本人が食べるすしネタの第1位はマグロですが、当時の江戸前ずしのネタにするには高価だし、脂肪分の多い魚より淡泊な味を好んでいた江戸市民に人気だった魚はアジ、コハダなどでした。
最も日本的である食べ物の「すし」にも外国語が使われています。
例えば、すし飯のことを「しゃり」といいますがこれはサンスクリット語の「sharira(シャリ)」の音訳です。仏陀の遺骨「仏舎利(ぶっしゃり)」のことですが、その形や色がよく似ているためこの名前が付けられたそうです。キリスト教でも救世主の骨を食べて神と一体化したいという思いがありました、仏教でも同じような思いがあったとしてもおかしくはないのかもしれません。
関西の押しずしで舟形の木枠に入れてつくる「ばってら」はポルトガルのボート「bateira(バッティラ)」、形が似ていますね。
ほかにも、すしの言葉には凝ったものが多くあります。
イカの足「げそ」は寄席や芝居小屋でいう下足(げそく)の略称、皆さんもご存じだと思いますが、伝説上の動物である河童の大好物といわれるキュウリを芯にした海苔巻きは「カッパ」です。さらに平貝などを2つに開いて載せたものを「鞍かけ」、これは馬に鞍をかけておく台に形が似ているからです。
すし職人さんが使う専門用語が一般の人も使うようになった紫、ガリ、おあいそなどがあります。紫は「おしょうゆ」、ガリは「生姜の甘酢漬け」、おあいそは会計をするということですね。
ここで注意しなければならないのは「おあいそ」これはお客がいうものではなくお店側が「お勘定書きなんて、愛想のないものをだしてすみませんね」と暗に言っているので、これを客側が使うと「愛想尽かして店を出ます」なんて逆の意味になってしまうんですね。私も外で食べるときよく使っていたのですが、これを知ってから少し考えるようになりました。
普段何げなく使っている言葉にもいろいろな歴史があるんだなと改めて感じました。こういうものを調べていくのも楽しいものです。
<参考文献>言葉の語源を知る解明講座
昔はびわ湖名産の鮒ずしのように5~6月ごろに鮒の腹を裂いて塩漬けにしてから飯と交互に樽へ入れて重石を置き、半年ないしは1~2年熟成させて飯からでた糖分や酸味を含んだ鮒を食べていました。
1800年代にはいると江戸は深川の松ずし、両国の与兵衛ずしなどというお店で「にぎりずし」が始まり、やや遅れて大阪にも移入されて戎橋(えびすばし)南の松ずしという店で江戸風にぎりずしが売られるようになりました。
江戸前ずしという言い方でおなじみの「江戸前」は江戸城前の海で捕れる鮮度の高い魚のことでしたが、その土地が埋め立てられるようになり、のちに江戸湾つまり現在の東京湾近海のことを称します。
今でこそ日本人が食べるすしネタの第1位はマグロですが、当時の江戸前ずしのネタにするには高価だし、脂肪分の多い魚より淡泊な味を好んでいた江戸市民に人気だった魚はアジ、コハダなどでした。
最も日本的である食べ物の「すし」にも外国語が使われています。
例えば、すし飯のことを「しゃり」といいますがこれはサンスクリット語の「sharira(シャリ)」の音訳です。仏陀の遺骨「仏舎利(ぶっしゃり)」のことですが、その形や色がよく似ているためこの名前が付けられたそうです。キリスト教でも救世主の骨を食べて神と一体化したいという思いがありました、仏教でも同じような思いがあったとしてもおかしくはないのかもしれません。
関西の押しずしで舟形の木枠に入れてつくる「ばってら」はポルトガルのボート「bateira(バッティラ)」、形が似ていますね。
ほかにも、すしの言葉には凝ったものが多くあります。
イカの足「げそ」は寄席や芝居小屋でいう下足(げそく)の略称、皆さんもご存じだと思いますが、伝説上の動物である河童の大好物といわれるキュウリを芯にした海苔巻きは「カッパ」です。さらに平貝などを2つに開いて載せたものを「鞍かけ」、これは馬に鞍をかけておく台に形が似ているからです。
すし職人さんが使う専門用語が一般の人も使うようになった紫、ガリ、おあいそなどがあります。紫は「おしょうゆ」、ガリは「生姜の甘酢漬け」、おあいそは会計をするということですね。
ここで注意しなければならないのは「おあいそ」これはお客がいうものではなくお店側が「お勘定書きなんて、愛想のないものをだしてすみませんね」と暗に言っているので、これを客側が使うと「愛想尽かして店を出ます」なんて逆の意味になってしまうんですね。私も外で食べるときよく使っていたのですが、これを知ってから少し考えるようになりました。
普段何げなく使っている言葉にもいろいろな歴史があるんだなと改めて感じました。こういうものを調べていくのも楽しいものです。
<参考文献>言葉の語源を知る解明講座
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